犬の病気Date 2023.07.11
犬のパテラの症状をグレード別に解説!日常の注意点や治療法も紹介!
- #病気
パテラとは、膝蓋骨脱臼のことで膝のお皿が本来あるべき場所から内側が外側にずれてしまっている状態です。
小型犬に多く、遺伝などの先天性疾患であることがほとんどです。
今回はパテラの症状や、日常生活を送る上で気をつけることを解説します!
- PROFILE
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Ripo
WanTime編集部|りほ
ペット歴25年
保護犬ボランティアをしながら、3匹の愛犬と暮らす。
パテラのグレード別の症状
脱臼の度合いを示すために、通常はグレード1から4までの尺度が使われます。
それぞれのグレードが示す状態を詳しく見ていきましょう。
グレード1は、最も軽度の脱臼を示します。この段階では、わんちゃんは普段は正常に歩行しますが、手で押すと脱臼が発生します。
また、稀にスキップのような歩き方を見せることもあります。
これは脱臼が一時的に起こることを示し、大きな違和感を感じることは少ないでしょう。
グレード2では、脱臼が頻繁に発生します。
不安定な状態で、わんちゃんはスキップ歩きやケンケン歩きをすることが増えます。
これは、脱臼と正常位置への戻りが頻繁に交互に起こることを示し、違和感や不快感を強く感じることがあります。
グレード3の脱臼は、一段と重度です。この段階では、わんちゃんの脱臼は常態化し、手で押して一時的に戻すことができますが、すぐに脱臼します。
この結果、腰を落とした歩き方をすることが増えます。これは、脱臼が常に存在し、その不快感を軽減するための歩行方法を探していることを示します。
最も重度のグレード4では、常に脱臼状態が続き、手で押しても元の位置に戻りません。
この状態では、基本的に患部は使えず、場合によっては完全に歩行が困難になることもあります。
これは、脱臼が常に存在し、正常な機能が完全に損なわれていることを示します。
パテラの日常生活上の注意点
パテラに罹患した場合の日常生活での注意点をいくつか見ていきましょう。
まず、体重管理が重要です。
適切な体重を維持することは、罹患したわんちゃんの関節にかかる負担を軽減する助けとなります。
過度な体重は関節に余計なストレスを与え、脱臼の症状を悪化させる可能性があります。
そのため、バランスの取れた食事と適度な運動を通じて、健康的な体重を保つことが大切です。
次に、わんちゃんがジャンプしたり、高い場所から飛び降りることは避けてください。
これらの行動は膝に大きな衝撃を与え、パテラの症状を悪化させる可能性があります。
わんちゃんが高い場所に登ることを防ぐために、必要ならば障害物を設置するなどの対策を検討してみてください。
滑りやすい床は、脱臼を引き起こす可能性があるため、できるだけ避けるようにしましょう。
ラグやマットを敷くことで、わんちゃんが滑るのを防ぎ、安全に歩行できる環境を提供できます。
また、わんちゃんの足の裏の毛を定期的に刈ることも重要です。
足の裏の毛が長くなると、滑りやすくなり、脱臼のリスクが高まる可能性があります。
定期的な毛のケアにより、わんちゃんの足元の安定性を保つことができます。
激しい運動もパテラの症状を悪化させる可能性があるため、適度な運動に留めることが推奨されます。
また、関節ケア用のサプリメントの使用も、関節の健康を維持し、症状を軽減するのに役立ちます。
ただし、サプリメントはあくまで補助的なものであり、適切な食事と運動、そして必要ならば獣医師の指導を基本にすることが重要です。
パテラの治療法
パテラの完治には基本的に手術が必要となります。
しかしながら、その手術は全身麻酔が必要となる大掛かりなもので、わんちゃんにとっては大きな負担となります。
近年、そのリスクを考慮し、体調管理をしっかりと行いつつ、病気と共存するという選択を選ぶ飼い主さんが増えてきています。
手術を選択するか、それとも病気と共存するかは、わんちゃんの健康状態や日常生活の様子、そして獣医師との相談を通じて決めるべきです。
日々の観察が大切で、少しでも異変を感じたらすぐに獣医師に相談することが求められます。
一番大切なのは、わんちゃんが快適で幸せな日々を送ることです。
それを最優先に考え、最適な治療法を選択していきましょう。
これからも、愛するわんちゃんのために、より良い日々を作り出すための情報を提供し続けます。
まとめ
パテラは一生付き合うことになる可能性が大いにある病気です。
しっかり対策することで悪化させずに過ごすことができる場合もあるので、体調管理や生活習慣などに十分気をつけるようにしましょう。
少しでもわんちゃんに負担がかからず楽しく毎日を過ごせますように!
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