犬のしつけDate 2021.10.17
老犬がクンクン鳴くのはなぜ?急な夜鳴きはどうしたらいいの?
- #しつけ
あなたは、愛犬が歳を取ってクンクン鳴くようになったと感じますか?
「何かを訴えているような気がするが、どうしたら良いかわからない。」
今までと違うことがあると心配になりますよね。
また、夜に鳴くようになると、周りへの騒音トラブルにもなりかねません。
「甘えているだけ?」
「もしかしてどこか痛い?」
なぜクンクン鳴いているのかを考え、原因別に対処しましょう。
- PROFILE
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Ripo
WanTime編集部|りほ
ペット歴25年
保護犬ボランティアをしながら、3匹の愛犬と暮らす。
犬がクンクン鳴くのは日常茶飯事なのか?
わんちゃんは何かを要求しているとき、不安な時にクンクンと鳴くことがあります。
「おやつが欲しい!」
「お散歩に行きたい!」
「もっと構ってほしい!」
など、飼い主さんにアピールしている場合があります。
このように、何か要求があって鳴いている場合には、しぐさや行動から、何をしてほしいのか読み取れることが多いです。
いつもおやつを入れている戸棚のあたりで鳴く、撫でるのをやめたり、構ってあげられなかったときに飼い主のそばに来て鳴くなどです。
こういったアピールの時は、しっぽが下がっていたり、元気がなさそうなどの犬の体調を心配する要素は少ないです。
もうひとつは、不安や恐怖を感じているときです。
お留守番が寂しくて、飼い主を探して鳴いたり、「病院に行くためにキャリーバッグに入れた」、「雷が近くで鳴っている」など、怖くて鳴いたりもします。
この場合は、しっぽを巻き込んでいたり、耳を倒していたり、部屋の隅や狭いところに隠れたりと、怯えた行動を一緒にとることが多いです。
老犬がクンクン鳴く主な理由とは?
健康なわんちゃんである場合は、何かを要求していることが多いです。
ご飯やお散歩の時間でなくても、「今行きたい!」と要求してきます。
「今までは、ご飯の時間やお散歩の時間をちゃんと理解していたのに…。」と思うかもしれませんが、人と同じように犬も年を取ると頑固になります。
かわいく言えば、赤ちゃん返りのようなもので、今まで我慢できていたことが我慢できなくなり、鳴くことでアピールするようになります。
また、寂しくて鳴く子も多いです。
歳を取り、目が見えにくくなっていたり、耳が遠くなっている犬もいるでしょう。
そういったわんちゃんたちは、健康だった時よりも情報量の少ない中で生活をすることになり、不安を感じやすくなっています。
過ごしている場所や環境が変わっていなくても、愛犬には変わってしまったように感じ、心細くなり飼い主を呼んでいるのかもしれません。
歳をとると病気の心配も出てきます。
触られて痛い場合は、キャンと鳴くことがありますが、関節や内臓などが痛い場合などは、クンクン鳴く子が多いです。
激しい痛みではなく、ズキズキした痛みや波のある痛みがあることで、鳴いているのかしれません。
健康そうに見えていても、見えないどこかが痛くて鳴いている可能性が考えられます。
老犬の夜鳴きが酷い場合の原因とは?
わんちゃんは欲求、甘え、不安、恐怖など、様々な原因でクンクン鳴きます。
飼い主と寝る場所が別で、長時間離れるのがつらくて鳴いていたり、真っ暗が苦手で怖くて鳴いていたりすることもあるでしょう。
しかし、あまりにも夜鳴きが酷いときに考えられるのは「認知症」です。
鳴く以外にくるくる同じ個所を回るなど、変わった行動はみまれませんか?
認知症になると昼夜逆転しやすく、夜眠れずに鳴き続ける子もいます。
また、クンクンと小さく鳴くだけでなく、どんどん声が大きくなり激しく鳴くようになると、「認知症」の可能性は高いです。
そばに行って撫でてあげたり、何をしても鳴きやまない場合は、「認知症」を疑いましょう。
老犬が夜中にクンクン鳴く時の対処法とは?
ここからは、老犬が夜中にクンクン鳴く時の状況に応じた対処法をお伝えしようと思います。
基本的には、老犬が夜中にクンクン鳴く時には、まずはそばに行ってあげましょう。
不安感から鳴いている場合
不安感から鳴いている場合は、飼い主が近くにいることで落ち着き、鳴きやみます。
優しくなでてあげるのもいいですね。
マッサージ効果もあり、安心感と心地よさから、より落ち着くはずです。
これで夜鳴きがおさまるのであれば、近くで寝るようにするのもいいと思います。
ずっと撫でることはできませんが、近くで寝ることで飼い主の存在を感じられれば、夜鳴きが落ち着くかもしれません。
何かを要求して鳴いている場合
何かを要求して鳴いている場合には、できるだけ対応してあげましょう。
健康な若い犬であれば、しつけをすることで改善が見られたりするかもしれませんが、老犬の場合は違います。
何かを食べたがっているのであれば、食事に影響しない程度の低カロリーなおやつをあげたり、ご飯を小分けにあげるなど工夫して要求にこたえてあげましょう。
自分で動くのが難しい子であれば、
・寝返りをうたせてあげる
・立たせてあげる
・トイレに連れて行ってみる
など、何をやりたくて鳴いているのかを想像して、順番にさせてあげると満足するかもしれません。
眠れなくて鳴いている場合
眠れなくて鳴いている場合には、日中の過ごし方を考えましょう。
お昼にしっかりと日光を浴びさせることで、体内リズムを整えることができます。
また、運動させることで夜にしっかりと眠れるようになります。
老犬の場合日中寝ていることが多いかもしれませんが、少しだけでも運動させることで、関節や筋肉を動かし健康にも繋がります。
激しい遊びをする必要はありません。
無理のない程度にゆっくりお散歩をする、おやつをあげるときに少し部屋の中を歩かせるなど、工夫して活動量を増やしましょう。
何を試してみても改善が見られない場合は、認知症の可能性もありますし、何か他の病気が隠れているかもしれません。
早期発見のためにも一度動物病院で診てもらうと安心できますね。
飼い主が老犬の気持ちをよく理解するためには?
今まで愛犬の元気いっぱいに走り回る姿や、おもちゃを振り回す姿、いたずらをするところなど、いろんな表情や行動を見てきたと思います。
「いつまでも元気いっぱい」と思いがちですが、確実に歳を重ねて衰えも出てきます。
トイレの失敗が増えたり、激しい遊びができなくなったり、少しずつ愛犬が変わってきていることを理解しましょう。
「なんでできないの!」と怒りたくなることもあるでしょうが、きっと愛犬も今までできていたことができなくなり、もどかしい思いをしているはずです。
老化によってできなくなったことは、怒っても改善することは少ないです。
できないことを受け入れ、優しく接してあげましょう。
そして、どうすればお互いに過ごしやすくなるのかを考えていきましょう。
できないことが増えていくと愛犬もつらいですし、お世話をするのも大変になります。
今まで通りではできなくなってしまったことも、少しの工夫でできるようになったり、マシになることもあります。
愛犬のことを考えながら、ひとつづつ問題を解決していくことで、お互いの絆もさらに深まっていくでしょう。
老犬がクンクン鳴く場合のまとめ
まずは、なぜ鳴いているのか原因を探りましょう。
すぐには見つからないかもしれませんが、必ず何かの理由があるはずです。
そして、飼い主ができることであれば、できる限り対応してあげましょう。
愛犬にとっては飼い主が全てです。
元気だった時も、老犬になってからも、コミュニケーションが大切なことに変わりはありません。
よく触れ、よく話しかけ、愛犬のことを理解していきましょう。
そして、愛犬のことで不安なことがあれば、動物病院で診てもらいましょう。
何もなければ安心できますし、加齢による病気が隠れているかもしれません。
大きな病気ではなく、お薬やサプリメントで解決する場合もあります。
早めに解決することが愛犬のためでもあり、飼い主の負担軽減にもなります。
クンクン鳴くだけだから、と思わず一度病院に相談してみましょう。
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