犬の病気Date 2021.10.18

老犬がチック病に!?原因や治療法から過ごし方について解説!

  • #病気

みなさんは、チックという言葉をご存知でしょうか。
「チック」というのは、体を動かしたり音を出したりする行動が、無意識に現れる症状なのですが…

実はわんちゃんにもチックがあるのです。

わんちゃんのチックとはどんな症状なのか、治療法はあるのか、愛犬がチックと言われたら、飼い主はどうすればいいのか、見ていきましょう。

PROFILE

Ripo

WanTime編集部|りほ

ペット歴25年
保護犬ボランティアをしながら、3匹の愛犬と暮らす。

チック病状とはそもそも何か?

人間では子どもの頃に現れることが多く、頻繁に瞬きをする首を動かす口や鼻を動かす咳払いをする鼻を鳴らすなど、症状は実にさまざまです。

本人がやろうと思って起こす行動ではなく、本人の意思とは無関係に、こうした症状が現れるのがチックの特徴です。

年齢とともに自然と消えることもあれば、大人になっても症状が続く人もいます。


人によって症状はさまざまですが、実はその原因はハッキリわかっていません。
「精神的なものが神経系に影響して起こるのではないか」と言われることがほとんどです。

例えば
子どもがおむつを卒業するためにトイレトレーニングを頑張っている時
幼稚園に入園してお母さんと離れる生活が始まった時
転校して新しい学校に通い始めた時


など、チックが現れる状況の多くは、環境の変化や精神的なストレス、不安、プレッシャーなどが影響していると考えられています。


では、わんちゃんのチックはどうでしょうか。

・顔や体の一部がピクピク動く
・舌をペロペロし続ける


これらの行動はわんちゃんのチックの症状と考えられます。
人間の場合と同じで、犬自身の意思とは関係なく起こっているのが特徴です。


(※夢を見ている時に、顔や口をピクピクさせたり、まるで走っているかのように、足をバタバタさせることがありますが、夢から覚めるとその動きはおさまるので、これはチックではありません。)

老犬がチック病状になってしまう原因とは?

わんちゃんがチックになってしまう原因はいくつか考えられます。

人間と同じく、ストレスやプレッシャー、ショックなどの精神的なもの
薬の副作用による神経系への影響
電解質のバランスが崩れたことによる神経系への影響
てんかん発作など、別の病気の可能性



わんちゃんのチックも精神的な影響が考えられますが、気を付けるべきは、薬の副作用や他の病気が潜んでいる可能性です。

水分をあまり取らないからといってそのまま放置してしまうと、脱水の状態に陥ります。

脱水そのものも危険ですが、脱水により体の中の電解質のバランスが崩れることで、チックの症状が出ることも考えられます。


また、こんなケースもありました。
↓↓
「私が以前飼っていた犬は、ある時、頻繁に前足で顔をこする行動を見せました。同じ行動を繰り返していたのでチックを疑いましたが、1時間ほどたった頃、顔にポコポコとたんこぶのようなものが出来はじめ、まぶたも膨らみ始め、目が開かないほどにまで腫れ上がりました。動物病院で血液検査をすると、アレルギー反応が出ていることがわかり、ひどいかゆみからくる行動だったことがわかりました。」


それから、チックと似た症状に「てんかん発作」があります。

てんかん発作も、1つの動きが頻発して起こるものから、複数の動きが続いてみられるものがあり、その症状は多岐に渡ります。

見極めには専門的な知識が必要で、脳波やCT検査など、詳しい検査も必要になります。
気になる方は、1度かかりつけの獣医師に診てもらった方がよいでしょう。

老犬がチック病状になった時の治療法とは?

もし、脳波やCT検査などで調べても異常が見つからず、症状も深刻でない場合は、薬の処方をせず経過観察を勧めることもあるようです。

特に、老犬の場合は、薬を服用することで、腎臓などの臓器に負担をかけることもあるため、獣医師も慎重にならざるを得ません。


また、老犬の場合は、すでに別の薬を服用していることも多く、薬の飲み合わせも重要です。

飲み合わせが悪かったために、症状が悪化したり、健康診断の数値が悪化しては大変です。
チックの症状や程度、そして愛犬の全身状態を見ながら、何の治療を優先すべきか、獣医師とよく話し合いましょう。

飼い主が老犬にしてあげられる過ごし方とは?

ここからは、飼い主が老犬にしてあげられることについて、いくつか挙げて説明していきます。

犬が精神的なストレスを感じていないか観察しよう

以前は穏やかな性格だったのに、性格が変わった
要求吠えやが多い
緊張していることが多い
落ち着かない
リラックスしている時間が少ない

など、愛犬の行動で気になることはありませんか?


性格が変わったのは、実は体調が悪かったから、飼い主と離れる不安から要求吠えをしていた、痛いところを触られたくないから緊張していた、など意外な原因が隠されているのかもしれません。

飼い主の行動を見直そう

留守番が多すぎないか
多頭飼いの場合、他のペットとの相性はよいか
休まる時間がとれているか

など、飼い主が自分や家族の行動を見直すべきケースもあります。


留守番が多いのが原因で、

犬が飼い主に依存しすぎている
同居犬にずっと追いかけられている
わんちゃんが熟睡している時に無理矢理起こす

などの状況はわんちゃんにとっては大きなストレスになります。
こうした行動に心当たりがある飼い主は、自分の行動を見つめ直してみましょう。


ここ数年、コロナの影響で人間とペットを取り巻く環境が大きく変化しました。
リモートワークが増え、自宅でペットと過ごす飼い主が増え、触れ合う時間も大幅に増えました。

ところが、緊急事態宣言が解除されると、家族は職場や学校へ行く生活になり、わんちゃんはある日突然、留守番の時間が長時間になり、それまでずっと一緒だった家族と離れて過ごすことで、分離不安になるわんちゃんも出てきています。

こうした環境の変化によりわんちゃんにチックが現れたり、毛が抜けたりなどの変化はないか、飼い主は毎日わんちゃんと触れ合うことで、気付いてあげられるはずです。

犬の健康診断をしよう

老犬になったら、数ヶ月単位で体調に変化が現れることも多くなります。
かかりつけの病院で定期的に健康診断をしてあげましょう。

腎臓の機能が少し落ちてきているからお薬を減らそう
心臓に負担がかかっているから、塩分に気をつけよう

など、獣医師から具体的なアドバイスがあるはずです。


病気にならないよう予防したり、症状が悪化しないように早めに対処して、わんちゃんがあなたと元気に過ごせる時間をたくさん増やしてあげましょう。

老犬とチック病状のまとめ

長引くコロナの影響で心身に異常を訴える人がいる、そのことはメディアでも多く取り上げられてきました。

しかし、ペットも同じ状況にあるのだということは、あまり知られていません。

特に、老犬にストレスは大敵です。

ストレスが引き金となりチックの症状が出たり、悪化したり、ガクっと体調を崩してしまうと、もとの安定した状態に戻るのに、若いわんちゃんよりも時間がかかります。

日頃からスキンシップを図り、体調を観察してあげましょう。わんちゃんの体調変化にいち早く気付いてあげられるのは、飼い主だけです。

触れ合うことで肌の状態やできもの、出血や床ずれがないかなど、細かいところにまで目が行きます。

さらに、飼い主の温かい手でなでてもらえるのは、わんちゃんにとって何より安らぎの時間です。

あなたの愛情がわんちゃんの心に安らぎを与え、その安らぎが体にもいい影響を与えてくれるのです。

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