犬の病気Date 2021.10.23
犬が小刻みに震えるのは病気?原因や対処法を解説!
- #病気
わんちゃんを飼っている方なら、おそらく1度は見たことのある、わんちゃんの震えた姿。
小刻みにブルブルと震える様子を見ると、寒い?具合が悪い?どこか痛い?と心配になりますね。
人間が小刻みに震えるのは、寒い時、恐怖や緊張を感じた時などですが、わんちゃんが小刻みに震えるのは、どんな時なのでしょうか。
- PROFILE
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Ripo
WanTime編集部|りほ
ペット歴25年
保護犬ボランティアをしながら、3匹の愛犬と暮らす。
犬が小刻みに震える場合の主な原因とは?
考えられる主な原因は様々です。
・寒さを感じている時
・痛みがある時
・不安や恐怖、緊張、警戒心などのストレスを感じている時
・興奮している時
・飼い主の気を引こうとしている時
・筋力が低下している時
・なんらかの病気
小刻みに震えだした時の対処法とは?
対処法は震えの原因によって違ってきます。
上記に挙げた原因ごとに対処法を見ていきましょう。
寒さを感じている時
わんちゃんは犬種によって、そして育った環境によっても寒さに強い犬とそうでない犬がいます。
また、「ダブルコート」という二重構造になった毛の特徴を持つわんちゃんは、比較的寒さに強く、「シングルコート」のわんちゃんは寒さに弱いことが多いようです。
幼犬や老犬は、体温調節の機能が低いことも多いので、寒さを感じて震えることもあります。
わんちゃんが寒さを感じているようなら、暖房器具で室内の温度を上げたり、クッションを敷く、ブランケットを掛ける、服を着せる、などの対策で寒さを和らげてあげましょう。
「痛みがある時」
体のどこかに痛みを感じている時は、注意が必要です。
体に触れようとすると「キャン」と鳴いたり唸るようであれば、強い痛みが出ているのかもしれません。
かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
不安や恐怖、緊張、警戒心などのストレスを感じている時
人間と同じで、わんちゃんもこうしたストレスを感じるとブルブルと震えることがあります。
例えば、
・地震
・雷の音
・花火の音
・動物病院など苦手な場所
わんちゃんがストレスを感じる環境をなるべく取り除いてあげましょう。
避けようがないことは仕方がありませんが、天気予報を見て、雷が鳴りそうな時間の散歩は避ける、花火大会がある時間はテレビを付ける、音楽を流すなど、音を和らげる工夫をしてみて下さい。
また、好きな遊びに熱中させることで、気を紛らわせるのも効果的です。
実際、私が飼っていたわんちゃんも、東日本大震災を経験してから地震を怖がるようになりました。
震えるだけでなく恐怖から吠えたりもします。
興奮している時
ご飯をもらう時、飼い主が帰宅した時、お出かけした時など、嬉しさのあまり「ブルブル」と震えるわんちゃんもいます。
具合が悪い時と違い、目を見開いて見るからに嬉しそうな様子が、なんとも微笑ましいですね。
飼い主の気を引こうとしている時
震えることで、飼い主がずっとそばにいてくれたり、心配してくれたりしたことをわんちゃんは学習します。
筋力が低下している時
人間と同じで、わんちゃんも加齢とともに筋力が落ちるのは仕方がないことです。
筋力が弱くなると、自分の体を支えている時に、足がブルブル震えるようになります。
筋力は使わないことで、さらに衰えていきます。
筋力低下が原因の震えであれば、その筋力を維持するためにも、できる範囲で体を動かしましょう。
わんちゃんの急激な筋力低下を避けるためにも、毎日の散歩や適度な運動を心がけて下さい。
若い頃にあまり散歩へ行かず運動もしないと、老犬になったときの筋力低下が顕著に現われます。
散歩は健康のため、そして飼い主自身の健康のためなのです。
なんらかの病気
震えが現われる病気はさまざまです。
震えだけのものもありますが、同時に他の症状が現われる病気もあります。
わんちゃんの状態を観察して獣医師に伝え、指示を仰ぎましょう。
犬が小刻みに震えだしたら何かの病気の可能性も?
「椎間板ヘルニア」や「関節炎」、「骨折」、「脱臼」といった痛みでブルブルと震えることもあれば、「てんかん」や「低血糖」などから、神経症状として震えが出ることもあります。
また、震えと嘔吐の症状で疑わしい中毒症状など、震え以外の症状を伴うものもあります。
震え以外に変わった様子がないか、しっかり確認しておきましょう。
小刻みに震えることから起こる病気とは?
<てんかん>
てんかんは、体の一部がピクピク動いたり痙攣したりする症状が現われます。
軽い痙攣と震えは飼い主には見分けがつかないことも多く、震えがてんかん発作の予兆となることもあります。
<黄疸出血レプトスピラ症>
スピロヘータという細菌に感染して発症します。
全身の震えの他にも、嘔吐・黄疸・粘膜からの出血・食欲低下などが主な症状です。
<コクシジウム症>
コクシジウムに寄生されることで発症します。
震えや下痢・脱水症状・嘔吐・血便・食欲低下・微熱などが主な症状です。
<ジステンパーウィルス感染症>
重症化すると痙攣・下痢・嘔吐などの症状が現われます。
ワクチン接種をしていれば、軽度か無症状で済む病気です。
<低血糖>
痙攣・意識がない・下半身麻痺などが現われます。
生後3ヶ月くらいまでの子犬に多く見られます。
<中毒症状>
中毒性のあるものを食べたり、誤飲・誤食でも震えが起こることがあります。
震え・下痢・嘔吐・泡をふく・咳き込むなどの症状が現われます。
<狂犬病>
痙攣・大量のよだれ・攻撃的になる・水を怖がるなどの症状が現われます。
狂犬病ウィルスに感染し、発症すると100% 死亡する恐ろしい病気ですので、年1回のワクチン接種を必ず受けましょう。
すぐに病院に連れて行くべき犬の状態とは?
震えがあっても、その他の症状がなく、散歩へ行ったりご飯を食べたりなど、いつも通りの生活が送れていて、犬も元気であれば、それほど心配する必要はないことも多いようです。
しかし、中毒症状のように、放置すれば命の危険が高まるものもあります。
嘔吐や下痢、意識がない、呼吸が荒いなど、いつもと違う様子があれば、動物病院を受診して下さい。
気になることはメモして必ず獣医師に伝えましょう。
病気の判別にも役立ちます。
犬が小刻みに震える場合まとめ
震えが症状となって現われる病気は、ここで挙げた以外にもさまざまなものがあります。
また、「震え」と言っても、見ただけですぐに気が付くものもあれば、触らないとわからない小さなものまであります。
いち早くその異変に気付くためには、日頃からのスキンシップが大切です。
愛犬が元気に健康で、より長く生きるためには、飼い主の意識が必要なのです。
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