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高温状態による脱水や塩分のバランスが崩れたりする事で発症する熱中症。わんちゃんも気をつける必要があります。スポーツドリンクを与えて発症を回避したいところですが、その際正しい知識が必要です。正しい作り方で与えましょう！

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Ripo

WanTime編集部｜りほ

ペット歴２５年
保護犬ボランティアをしながら、３匹の愛犬と暮らす。

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そもそも犬にスポーツドリンクを与えても良いのか？

わんちゃんにスポーツドリンクを与えても基本的には大丈夫です。

市販のスポーツドリンクの中には、犬用として売られているものもあります。
もちろん、犬用のスポーツドリンクとあればそのまま飲ませても問題ありません。

ですが、人用のスポーツドリンクをそのままあたえるのは危険です。

人用のスポーツドリンクには糖分が多く含まれている為、そのまま与えてしまうと毒となってしまいます。
もし人用を与える場合は３〜４倍に薄めましょう。

ただし、常用は糖尿病にも繋がる恐れがあるので、正しいタイミンングで与える事が大切です。

スポーツドリンクを絶対に与えてはいけない犬とは？

それは腎臓病のわんちゃんです。

熱中症は命にも関わる危険は病状ですが、慢性腎不全を患っているわんちゃんにスポーツドリンクを与えるのは厳禁です。


慢性腎不全とは、腎臓の働きである、

・尿をつくる
・赤血球をつくる
・血圧を調整するホルモンをつくる
・ビタミンDを活性し、カルシウムの吸収を助ける

といった働きに障害が発生し、血液の中の老廃物のろ過や、身体に必要な水分をもう一度再吸収する働きが失われる病気のことを指します。


慢性腎不全の症状として「水をよく飲むようになる」といったことがあります。

それを見て、脱水症状かもしれないとスポーツドリンクを与えていまいたくなる気持ちは分かりますが、、、

それは厳禁です！


スポーツドリンクには塩分や糖分がふくまれており、ただでさえ働きが弱っている腎臓にさらに負荷をかけてしまうからです。

慢性腎不全は、初期症状で気づきにくい病気なので、わんちゃんの様子が気になったら一度動物病院を受診することをおすすめします。

犬にスポーツドリンクを与えても良い時とは？

犬用のスポーツドリンク、もしくは人用の薄めたスポーツドリンクを水のように与えるのはあまり良くありません。

しかし、スポーツドリンクに含まれている「塩分」、「ミネラル」、「糖分」、「水分」を犬の体が欲するタイミングがあります。

そんな、わんちゃんにスポーツドリンクを与えるべきタイミングを紹介していきたい思います。

犬が熱中症の時

夏の炎天下に長時間散歩に出掛けて、熱中症の下痢や嘔吐等の症状が出ている時は、応急処置として与えましょう。

とにかく涼しい場所で、体温の下げすぎに注意しながら意識を確認し、動物病院に連れていくようにしましょう。

犬が脱水症状を起こした時

病気や下痢、運動の後に水を飲まないと脱水症状を起こすことがあります。
そんな時にスポーツドリンクは、体に負荷をかけずに効率的に吸収されます。

また、犬用のスポーツドリンクは、水を飲まない状態にあっても好んで飲むことがあります。
水だけ大量に飲んで、脱水症状は続いているのに喉の渇きが収まってしまったり、尿が増えてしまうこともあるので、脱水症状を起こしてる場合はスポーツドリンクの方が水分補給として適しています。

ただし、腎不全のわんちゃんの場合は、スポーツドリンクが体に負荷をかけてしまうという逆の結果になってしまうので、過度な運動や、気温・体温にきをつけて普段から脱水症状を避けることが大切です。
 

低血糖病の場合

低血糖の症状が出ている犬にスポーツドリンクを与えると症状が改善されることがあります。


症状として…

・ぐったりしている
・体がうまく動かせない
・痙攣が起きる

など、特に子犬によく起こりやすい症状が挙げられます。


成犬であれば、肝臓の働きにより血糖値を維持できますが、体が成熟していない子犬はそういったことが、まだできないからです。

低血糖の治療として、糖分をとらせる事が一般的です。
そのため、低血糖の症状はでている時にスポーツドリンクを与える事は最適です。

しかし、糖分のとり過ぎは肥満に繋がり健康面に逆効果です。

あくまで症状が出た時の応急処置として対応し、動物病院に連れていってあげてください。

犬にスポーツドリンクを与える時の正しい作り方を解説！

市販されている犬用スポーツドリンクは、そのままでも問題ありませんが、「人用のスポーツドリンクの与え方」や、「ご家庭でできる犬用スポーツドリンクの作り方」についても知っておいた方が良いですので、ご紹介していきたいと思います。

スポーツドリンクを薄める時のポイント

人用スポーツドリンクを薄める際は、３〜４倍に水で薄めて作りましょう。

人用のスポーツドリンクを与えると成分の濃度が濃い為、塩分や糖分過多になってしまいます。


犬用スポーツドリンクは、手作りすることも可能です。


【材料】

・一度沸騰させた水・・・1リットル
・砂糖・・・大さじ4杯と1/2（40グラム）
・塩・・・小さじ1/2杯（3グラム）


以上をよく混ぜれば完成です。

スポーツドリンクの適正な温度は？

緊急で人用のスポーツドリンクを購入した時や、手作りした犬用スポーツドリンクを冷蔵庫から出した際には、できるだけ常温に戻して与えましょう。

冷たいまま与えてしまうと、お腹をこわしてしまう可能性があり、かえって下痢になってしまうことがあります。

特に緊急で購入した際は、常温の水で薄めれば温度も常温に近くなり、薄めることもできます。

犬に与えるスポーツドリンクの成分も確認しよう！

人用のスポーツドリンクを与える時は、成分もよく確認しましょう。

ブドウやキシリトール等、犬にとって有害とされる成分が入っている場合、もしくは成分がよく分からない時は、犬に与えるのはやめましょう。


【一般的にわんちゃんに与えてはいけないもの】

・ネギ類
・チョコレート
・ブドウ
・アボカド
・キシリトール
・香辛料
・アルコール

まとめ

スポーツドリンクは与えても良いですが、条件がいくつもあります。

そのため、熱中症対策や応急処置としての知識は、必要最低限身につけておく必要があります。

もちろん、それぞれ犬の種類や体質等もあるので、普段から体質・体調管理を心がけましょう。